9月に日本を襲った台風の影響でお寺の折戸が破損したとのことで持ち込みされました。

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ケヤキ折戸1
9月の台風の影響で各地いろんな被害があり、色々な相談をお受けしております。そんな中、今回はお寺の折戸が風であおられ、吹き飛ばされたということで、お持込みされました。古い折戸で細工も凝っており、高価な木材で出来てます。
ケヤキ折戸2
折戸の軸受丁番の縦框部分が大きく破損してます。
材質はケヤキの無垢材です。
破損部に負担がかかる場所なので、タテ框を入れ替えるか、新しく新調するのか、高価な材料を使用されている為、慎重に調べていく必要があります。
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ケヤキ3
丁番にあたる軸受部の金具の写真です。
この軸受蝶番は現在製作しているメーカーを見つけるのはなかなか難しそうです。棒材の部分は引きちぎられている為、溶接をし直すと、強度的にも弱そうです。
今回の修理依頼はかなり手ごわいです。
ケヤキ5
写真は裏面の状態です。裏面にも欅の無垢材をはめ込んであります。手の凝った細工が各所にみられます。
右下の鉄製の金具は、現在のフランス落しの機能金具いです。加治屋が作ったような質感があり、とても強固な造りなのがわかります。